S.Iwai : All About Lily Chou-Chou (movie and novel)



J'ai parlé de « Swallowtail Butterfly » l'autre fois, c'est un autre film de réalisateur japonais, Shunji IWAI « All About Lily Chou-Chou »; sorti le 7 septembre 2001, récompensé par le prix C.I.C.A.E. du Festival de Berlin 2002.

Au départ (avant le film) le réalisateur l'a publié comme un roman expérimental sur Internet, où n'importe qui pouvaient écrire là-dessus sous la forme de BBS (= forum Internet). Récemment j'ai trouvé le roman édité en 2004, dans une librairie d'occasion. Il avait la structure très originale, différente par rapport au film. Je l'ai trouvé vraiment excellent.

Le DVD est disponible avec les sous-titres anglais.

Site Web: All About Lily Chou-Chou ( English/Japanese ) 


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以前記事にした『スワロウテイル・バタフライ』映画版及び小説版に続いて、岩井俊二のもうひとつの代表作、『リリイ・シュシュのすべて』。 

もとはインターネット掲示板で公開された、閲覧している一般人も書き込み可能(2000年5月16日以降不可)な実験的小説で、10年以上たった現在も、再び書き込み可能な掲示板として存続しています。
『スワロウテイル』と比べると、背景・設定にフィクション要素がないだけに、初めて映画版を観たときはいろいろとショックが大きかったです。10代前半のときどき陥る不安定さを思い出すと、絶対にあり得ないとは言えず想像できてしまって、痛みがリアル。そこに例の、不純物をすっかり濾過しきったような美しい映像と音が重なってくるという。
タイトルの”リリイ・シュシュ”はドビュッシーの最初の奥さん Rosalie の愛称であった Lily と、娘の呼び名 Chou chou(フランス語でお気に入り、可愛い子の意)から取ったそうで、映画のために作られた音楽に加え、ドビュッシーのピアノ曲がいくつか使われてます。 

ところで、映画の公開が2001年なんだから当たりまえといえば当たりまえですが、出演者がみんな若くて、いま観るとビックリ(とは言え、ちょうど2000年頃からテレビ無し生活に入ったので、当時のイメージのままで記憶されてる俳優さんの方が実は多いかもしれない)。そして『こんなところにあの人が!』的キャストにもなかなか驚かされます。例えばものすごい変わり者役の大沢たかおとか。


さて、
2000年のインターネット小説公開
→連載終了後、その一部分をもとにシナリオが執筆され
→2001年に岩井俊二自身によって映画化
→その3年後に原作本が制作され、刊行
という流れだった訳ですが、ごく最近、この原作文庫版をパリの某日系古書店Bックオフで偶然入手しました。
ネット連載の頃は知らなかったので(というか当時ほとんどネット使ってなかった)その実験的要素なるものは何もわからないまま、映画のストーリーをなぞるつもりで読み始めたら、構成がとても面白いことになっていました。すべてが掲示板の書き込み、いわばで会話文で進行していて、小説の「〇〇が××した」「そこには△△があった」などの説明を与える”地の文”が一切無い。しかも後半はその書き込みすら主人公のものに限定。
独り語りで、説明臭くも一方的にもならずにここまで状況が把握できるような文章って可能なんだ!と感嘆。読了後は再びBックオフへお返しするつもりでしたが、一転、“手元に置いておきたい本”の本棚行きとなりました。

 


ざっくり総括;これもまた好き嫌いが分かれるんだろうなぁ、とどこか冷静に観察しているようで、結局自分は“好き”の側に転がっているので、ここで書いていることも客観に欠けるのでしょうし無闇にお薦めもしませんが、でも素晴らしい作品だと思うし、やはり私は彼の世界観が好きなんだなぁ、ということだけ最後に書いておきます(笑)。

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