b comme béjart


Maurice BEJART モーリス・ベジャール
1927年1月1日フランス南部マルセイユ生まれ。パリでダンサーとして、のちに振付家としてデビュー。1960年ベルギーのブリュッセルに“20世紀バレエ団”を設立。その後1985年に拠点をスイス・ローザンヌに移し(ベジャール・バレエ・ローザンヌ)、自身のカンパニーとともに作品発表を続ける。




先日、他界されました。享年80歳。入院してるらしいって噂を聞いたことがあったけど、それでも最後の最後まで第一線で活躍していました。
思い返せば2003年5月、パリ音楽院入試を終え結果待ちでまだパリに滞在してたときに『せっかくだから…』なんて思ってオペラ座にバレエを観に行った、その夜がベジャール作品展。これが名作、名ダンサー揃いで本当に素晴らしくて。コンテンポラリーダンスに傾倒する大きなきっかけとなったのです。(数日後に合格発表。晴れて留学が決まり、いよいよパリに暮らし始め、そしてバレエに通い詰める、と…)
好きな振付家の一人だったので結構ショックを受けていたところ、追悼として、ローザンヌとジュネーヴの2カ所で以前作られた彼の作品に関する映画が再上演されていることを新聞で知り、市街中心からトラムで10分ほどのカルージュという街(実はジュネーヴではない)の小さな映画館の、中のさらに小さな20席くらいのホールへ。

『b comme bejart(=bはベジャールのb)』は2001年に発表された『LUMIERE リュミエール』という作品の制作過程を追ったドキュメンタリー映画。
ドキュメンタリーだから、作品そのものを観るような作りにはなっていないのだけど、ベジャールが若いダンサーたちに自ら踊ってみせるシーンがたくさん出てきて、まずその格好良さに(当時74歳!)、そして、自身の芸術とそれをダンサーに伝えようと全力を尽くす姿に心を打たれました。
創作というものに向かう姿勢について、考えさせられ、また勇気づけられます。

日本では『ベジャール・バレエ・リュミエール』というタイトルでDVDが出てるみたいですね。
バレエ好きな人には、おすすめ。

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