Confinement フランス外出制限


3月16日からの全国一斉休校、翌17日からの外出制限(confinement=「封じ込め」)が行なわれているフランスで、日々の気づきや感想を書き留めてみました。


- 外出制限ってどんなもの?
いざ始まってみると、作曲家という職業柄そもそも引きこもり生活に慣れてることに気づきました。締切前に1週間誰とも会わないとかザラだし、そういうときは生命維持のための買物にしか出かけないし。


- 仕事はどうするの?
まず先立って全国一斉休校の措置、続いて外出制限で、仕事は可能な限りリモートワークへの移行が決まったフランス。
自宅で低年齢の子供の面倒をを見ながらのリモートワーク…って、言うのは簡単だけど、大変よ?
うちも幼稚園入園までは、娘が昼寝した隙に教案を作ったり、深夜・早朝に作曲したり、いろいろ模索の連続でした。一人遊びができるのは長くて15分、それより長い時間を確保するとなると、DVDやYouTubeに頼るしかなく…ちょっとした調べもの、メール返信などは日中の隙間時間に、集中力・まとまった作業が必要な時は夜更かし・早起きしてます。


- 学校はどうなってるの?
フランスは正確には「休校」ではなく、仕事同様にリモートでオンライン授業が行われています。
学校の方針、在籍する学年、端末やインターネット環境が整っているか、担当教員の熱心さ等によって方法も内容もまちまち、模索中な部分もあるようですが、我が家の幼稚園年少組にも先生から文字・数字・歌・詩・図工・体育といった様々な提案が送られてきます。娘が普段幼稚園でどんなことを習っているのか、また得意な分野・苦手な分野を垣間見る良い機会となりました。
でも、中学生の娘さんがいる友人は「一日中子供の課題につきっきりで何もできない…」とぼやいています。普段以上にやることが多く、大変そうです。


- 家族との過ごし方
よそのお宅はわかりませんが、うちの子供は「幼稚園の友達に会えない」や「公園で遊べない」よりも、「おかーさんがずっとおうちにいる」のが嬉しいと言っています。通常、私のレッスンが平日夕方~夜、土曜に入っていて不在がちなので、毎晩一緒に夕食をとれる今のこの外出制限は彼女にはスペシャルな模様。
私自身も、空気の悪い地下鉄に乗らずに済んで、規則正しいタイミングで自炊してご飯食べて、体調がいつになく良い…さらに、家の中を子供と動きまわり、一緒にヨガしたり体操したりでそこそこ運動も(ただ早朝・深夜に仕事をするため、油断すると睡眠不足に)。

この外出制限期間中、娘4歳になりました。オンラインで誕生日会


- 買物は?
出かけるたびに、外出証明書をプリントアウトして記入して日付と署名して…が毎回地味に面倒。自己申告とはいえ、不携帯・虚偽の申告は罰金の対象です(注;4月6日からプリントアウトしなくてもスマホアプリで作成・携帯できるようになるとの話)
フランス政府は物資・食糧が不足することはない、と発表しているものの、マスクと体温計と消毒ジェルはずっとないし、食品もパスタ、たまご、小麦粉などが買えないことが多いです。仕入れのタイミングによって、店舗によって、全くどこにもない!というわけではないものの、先週末はたまご、この週末は小麦粉を買うのに3店舗まわりました。
あと、買物は子供を預けられるときに一人で行くことにしており、買い忘れがあっても気楽に出かけられない(入店制限もあって、大体15~30分並ぶ)ので、普段に比べたら「まとめ買い」傾向あるなー、と膨らんだエコバッグを抱えて思います。


- フランスの習慣、フランスから見た日本
2週間くらい前にフランスのニュースでコメンテーターが「日本人はマスクをする習慣があるから感染ペースが遅い」と言っていて、いやいやそれだけじゃないし!と画面に向かって盛大に突っ込んでいたら、数日後に「日本では挨拶の仕方、ソーシャルディスタンスの取り方が違う」と。ビズ(頰にキス)はもちろん、握手もあまりしないしね。
ただ、現在(4月4日)では日本でも感染者がハイペースで増加しており、個人の予防レベルではもう止められない段階に来ているかと…。
このウィルス感染が落ち着いたら、フランス人たちはまたこれまでのように挨拶をするようになるのだろうか?みんなもっと気軽にマスクするようになるのかな?なんて考えたりします。

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