2012/06/24

New piece… for A.Sax and Pno / 新作

Récemment j'ai fait quelques mises à jour (comme la couleur de fond, biographies, etc) et maintenant il y a une annonce sur la page INFO : le vendredi 29 juin au CNSM de Paris, un concert où une de mes nouvelles pièces va être créée.
C'est une commande par le Duo Azar, pour la formation de saxophone et piano.

Venez nombreux !


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今週29日、Duo Azar の委嘱作品初演です。詳細は INFO ページをご覧ください。 


何を隠そうこの曲はたいへんな難産で、依頼から着想を得るまでに数ヶ月、着想から実際音を書き始めるまでの準備に数ヶ月、そこからも書いては消し、書き直した分も容赦なく捨て、途中に別の仕事を挟みながらも、かなり長い期間に渡って『両者一歩も譲らないにらめっこ』みたいな状態でした。自分の気持ちが弱っていくのと同期するかのごとくパソコンの浄書プログラムにエラーが頻発したときには、正直敗北の予感を感じましたが、マシン買い替えでスペックとともにモチベーションも上げて乗り切り、第一稿が完成。
そしてその後もリハーサルのたびにあちこち直したり変えたり、もはや何稿めだがわかりません。で、今後も必要とあらばまだまだ手を入れるつもりという…。ここまで粘るのは自分にしてはめずらしいので、いっそ気の済むまで&時間の許す限り食い下がってやろうと思います。 

上述のように、準備期間を充分に取ってしっかりと設計を組んであったので、制作過程で散々苦労したものの、できあがってみると、なんと言うか、いつにもまして“骨太”な曲になりました。
よしよし、これならちょっとやそっと転んでも大丈夫だ。笑

2012/06/15

FAQ『作曲家って』

( Sorry, today only in Japanese / Désolée, seulement en japonais aujourd'hui ) 


よくある質問で『作曲家って、制作の対象になる楽器は全部演奏できるんですか?』というのがありますが、答えはNOです。(あ、勿論探せばありとあらゆる楽器を演奏できる全知全能タイプな人もいるでしょうし、逆に自分の楽器の曲しか作らない人もいます。)
一応建前としては、自分で弾けない楽器についても奏法・音域・音色などの特徴をひととおり勉強し、経験を積めば書ける、ということになっています。 


私はもともとピアノ弾きで、中学・高校時代に吹奏楽部に所属していたので、鍵盤と木管楽器はだいたい様子が分かり、担当していたオーボエ(+サックスとクラリネットも短期間)ならある程度は演奏できます。
トランペット、ホルンなどの金管楽器は同じ“吹く”楽器群だから、息がどのくらい続くかは想像できるし、仕組みもそう複雑ではないので問題ないけれど、実際に『じゃ、吹いてみて』といきなり楽器を手渡されてもたぶん音は出せません(笑)。
ヴァイオリン、ヴィオラなどの弦楽器、またハープに関しては、音が鳴る・鳴らないどころか、大学に入るまで触ったこともありませんでした。今では音域や運指、それぞれの奏法による音色の違いなど、諸々必要なことは頭に入っていますが、やっぱり弾けません。
知ってるけど弾けない、とはどういうことか。たとえば、フィギュアスケートなんかを想像していただいて、こっちの足でこのタイミングで踏み切って着地がこうだと2回転アクセルだとか、手がこの位置にあったら〇〇スピンだとかが知識としてあり、スケート靴履いてリンクに立つことくらいはできても、普通の人はいきなり3回転ジャンプはできない(と思う)。そういうのに近いかと。 

個々の楽器について理解できたら、次は管弦楽法(オーケストレーション)。それぞれ違う楽器が様々なパターンで組み合わさったときにどうなるか。
具体例を挙げると、トランペットとフルートが中音域で全く同じメロディーを吹いたら、音量で勝るトランペットがフルートの音をかき消してしまう、という状況に於いて → フルートは高音域で存在感を増すので1オクターブ上げる、という対処法を持ってくるようなものです。
ちなみにこれが80人規模のオーケストラになると組み合わせパターンの可能性も半端ないことに。ま、そこが大編成アンサンブル作曲のおもしろいところでもあるのですが。

と、ここまでの流れから『やはり自分に馴染みがあって弾ける楽器の曲が書きやすいです』という結論に辿り着くかと思いきや、
私自身はピアニスト出身のくせに、というかむしろ元がピアニストだからなのか、実は長年ピアノ曲の作曲が鬼門でした。
理由は簡単、ずばり『考え過ぎ』。これ指届くかなー、弾けなくはないけど弾きづらいなー、この跳躍は外すリスク高いなー、譜読みに骨が折れそうだなー、etc… 弾く立場がリアルに想像できていちいち雑念が入り、音楽的欲求と技術的問題の板挟み状態に。他の楽器だと『難しいかな…うーん、でもなんとか弾けるでしょ。頑張って〜』と、自分にお鉢が回ってくることは絶対にないから無責任に丸投げできる演奏者を信じて自由に創作できるのに。なかなか厄介なものです。
このままでは不味いと思い、
・自作自演はしない
・作曲時にピアノを使用しない
以上二点をしばらく徹底して、昨今は苦手意識がだいぶ薄れつつあります。
あと、これは別の意図もあってのことですが、ここ1年半ほど内部奏法を禁じ手とし、俗に言う“現代音楽っぽい特殊な音”に頼らなくても使える語彙を増やすよう心懸けています。 


ふと、このところ編成にピアノが入った作品が続くな、なんて思い、こんな話題で書いてみました。

2012/06/08

S.Iwai : All About Lily Chou-Chou (movie and novel)



J'ai parlé de « Swallowtail Butterfly » l'autre fois, c'est un autre film de réalisateur japonais, Shunji IWAI « All About Lily Chou-Chou »; sorti le 7 septembre 2001, récompensé par le prix C.I.C.A.E. du Festival de Berlin 2002.

Au départ (avant le film) le réalisateur l'a publié comme un roman expérimental sur Internet, où n'importe qui pouvaient écrire là-dessus sous la forme de BBS (= forum Internet). Récemment j'ai trouvé le roman édité en 2004, dans une librairie d'occasion. Il avait la structure très originale, différente par rapport au film. Je l'ai trouvé vraiment excellent.

Le DVD est disponible avec les sous-titres anglais.

Site Web: All About Lily Chou-Chou ( English/Japanese ) 


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以前記事にした『スワロウテイル・バタフライ』映画版及び小説版に続いて、岩井俊二のもうひとつの代表作、『リリイ・シュシュのすべて』。 

もとはインターネット掲示板で公開された、閲覧している一般人も書き込み可能(2000年5月16日以降不可)な実験的小説で、10年以上たった現在も、再び書き込み可能な掲示板として存続しています。
『スワロウテイル』と比べると、背景・設定にフィクション要素がないだけに、初めて映画版を観たときはいろいろとショックが大きかったです。10代前半のときどき陥る不安定さを思い出すと、絶対にあり得ないとは言えず想像できてしまって、痛みがリアル。そこに例の、不純物をすっかり濾過しきったような美しい映像と音が重なってくるという。
タイトルの”リリイ・シュシュ”はドビュッシーの最初の奥さん Rosalie の愛称であった Lily と、娘の呼び名 Chou chou(フランス語でお気に入り、可愛い子の意)から取ったそうで、映画のために作られた音楽に加え、ドビュッシーのピアノ曲がいくつか使われてます。 

ところで、映画の公開が2001年なんだから当たりまえといえば当たりまえですが、出演者がみんな若くて、いま観るとビックリ(とは言え、ちょうど2000年頃からテレビ無し生活に入ったので、当時のイメージのままで記憶されてる俳優さんの方が実は多いかもしれない)。そして『こんなところにあの人が!』的キャストにもなかなか驚かされます。例えばものすごい変わり者役の大沢たかおとか。


さて、
2000年のインターネット小説公開
→連載終了後、その一部分をもとにシナリオが執筆され
→2001年に岩井俊二自身によって映画化
→その3年後に原作本が制作され、刊行
という流れだった訳ですが、ごく最近、この原作文庫版をパリの某日系古書店Bックオフで偶然入手しました。
ネット連載の頃は知らなかったので(というか当時ほとんどネット使ってなかった)その実験的要素なるものは何もわからないまま、映画のストーリーをなぞるつもりで読み始めたら、構成がとても面白いことになっていました。すべてが掲示板の書き込み、いわばで会話文で進行していて、小説の「〇〇が××した」「そこには△△があった」などの説明を与える”地の文”が一切無い。しかも後半はその書き込みすら主人公のものに限定。
独り語りで、説明臭くも一方的にもならずにここまで状況が把握できるような文章って可能なんだ!と感嘆。読了後は再びBックオフへお返しするつもりでしたが、一転、“手元に置いておきたい本”の本棚行きとなりました。

 


ざっくり総括;これもまた好き嫌いが分かれるんだろうなぁ、とどこか冷静に観察しているようで、結局自分は“好き”の側に転がっているので、ここで書いていることも客観に欠けるのでしょうし無闇にお薦めもしませんが、でも素晴らしい作品だと思うし、やはり私は彼の世界観が好きなんだなぁ、ということだけ最後に書いておきます(笑)。

2012/06/06

6月6日、雨

( Sorry, today only in Japanese / Désolée, seulement en japonais aujourd'hui ) 

本日の日付と天気から最初のフレーズを思い出したものの、途中がすっかり抜け落ちていて歌えないし描けないし… なんだか悔しくて、つい探してしまいました。




2012/06/02

MixTour in Festival ENSEMS 2012


Merci beaucoup pour tous ceux qui sont venus à notre concert "Toys and Tierkreis" au Festival ENSEMS 2012 à Valence !!
Les extraits d'audio du concert seront bientôt disponibles sur le site Web de Grup Mixtour. En les attendant, voici quelques photos;


Grand piano Stainway - Toy piano


Rehearsal, in C


Rehearsal, Tierkreis Parade


Centre del Carme, Valencia (SPAIN)


Centre del Carme, Valencia (SPAIN) 


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前回記事でお知らせしたENSEMS現代音楽祭、正午開演という、宵っ張りのスペイン人にはなんとも早い時刻の演奏会だったにも関わらず、たくさんのお客さんに来て頂いてほぼ満員御礼!ありがとうございました(と、ここで日本語で書いてもあまり意味はないと思われますが、一応。パリやジュネーヴに比べると外国人少なくて、日本人らしき人は滞在中一度も見かけず)。



新しいプログラム "Toys and Tierkreis" は一般のお客さんだけでなく、主催者側にも好評だったようでよかったです。何しろ演奏する自分たちが素で思い切り楽しんでやってます。基本、舞台には乗らない私も、リハーサル中に T.ライリーの『in C』ピアノパートで一瞬参加したんですが、あれはクセになる!主にド・ミ・ソしか弾いてないのになんであんなに楽しいんでしょうか?(笑)


今回は慌ただしく1,5泊3日くらいの強行スケジュールを組んでしまい、リハーサル+本番でもう割と予定がいっぱいいっぱいでしたが、せっかくなので同フェスティバルの ensemble mosaik(1日)と Grup Instrumental de València(2日)の両演奏会を拝聴。いままで聴いたことがなかった地元ヴァレンシア及びスペイン別地域出身の作曲家の作品がいくつか演奏されていて、新鮮な体験でした。 

そう、新鮮な体験と言えば、
6月上旬ですでに市街地の気温が37℃もあって驚愕しました。
これなら、街路樹が椰子の木なのも納得です。