2007/11/25

HARRY POTTER et Les Reliques de la Mort


ハリーポッター第7巻、邦題『死の秘宝(仮)』。

ここジュネーヴではフランス語版が先月末に発売になり、どうしようかなー、でもそんなに急がなくてもねー…って思ってたくせに、うっかり立ち寄ったFnac(フランスのタワーレコードみたいなお店)に平積みされてるのを見たらもう居ても立ってもいられなくて、即その場でFnac学生カード作って会員価格(−20%)でお買い上げ。忙しかったり出かけていたりで中断した数日間を除いて、ほぼ毎晩就寝前に読んでいた(昼間に読み始めてしまうともう何も手につかなくなるので夜限定)のが、ついに終了しました。

大筋はわりと予想どおりだったけど、1〜6巻にくまなく張られていた伏線が次々と明らかになって、ちょっと忘れちゃってて思い出せないような細かいことまですべて解決されました。ああすっきり。
このシリーズ、日本語版もフランス語版も、言葉遊びの部分がものすごく上手に訳されていて、読むたびに感動します。中には後のストーリーに関わってくる重要なトリックもあるし、しかも訳者はラストを知らずに一巻ごとに作業していくわけだから…大変だろうなぁ。途中で辻褄が合わなくなってドッキリ、とかないのかな、なんて余計な心配してましたが、はい、余計な心配でした。

長い長い物語が終わり、もうこれで新刊の発売を1年以上心待ちにすることもなくなり、ほっとしたような寂しいような。。
5巻の『不死鳥の騎士団』から仏語版で読んでいます。仏語で書かれた本を読むことに対する抵抗(と諦めと恐怖感)を無くしてくれたこの本に感謝です。もとは、こっちにくらべて時間のかかる日本語訳の出版が待ちきれなかっただけなんですが、きっかけはなんでもよし。フランス語上達に多いに役立ちました。ついでに、あんまり役に立たない魔法関連のボキャブラリーも異常に身に付けちゃったけど。

2007/11/19

エマーソン弦楽四重奏団


2007/11/19 20:30-
Conservatoire de Geneve
Quatuor Emerson

Beethoven : Quartet in E Minor, Op.59, No.2
Saariaho : Terra Memoria
Beethoven: Quartet in C Major, Op. 59 No.3


先日のフェルメール・カルテットに続いて、ジュネーヴ音楽院のホールでエマーソン弦楽四重奏団の演奏会が行われました。

アメリカだからなのか、彼らのカラーなのか、とてもシャープな響き。もしかして4分の1音くらい高めに調弦してますか?というくらいシャープ。最初はついいぶし銀のようだったフェルメールと比べてしまい微妙に違和感が漂ってましたが、だんだん耳が慣れてくるにつれて楽しめるようになりました。ベートーヴェン弦四の中でも重すぎないこの2曲。明るい音色のおかげでフーガの部分やその他対位法的な書法がとても清潔な感じ。特にNo.3の最終楽章(好きなんですコレ。)は本当にエキサイティングでした。


ベートーヴェンに挟まれた格好のサーリアホ(Kaija SAARIAHO フィンランド 1952-)は2007年、つまり今年書かれたばかりの新作。これまでに聴いた彼女の作品群の中でおそらく最も“音楽的”だったのではないかと思いました。というのは別に彼女の音楽が音楽的でないというわけではなくて(すみません、ややこしくなってきた…)もっと脳で考え構築された音楽と言うか、あまり体温を感じさせないような印象を持っていたので。
ちなみにサーリアホ女史、パリのオペラバスティーユで見かけたことあります。2作目のオペラ初演のときだったのですが、休憩時間のロビーで、背中が大きく開いた真っ赤なドレス姿がすごーく目立ってました。作曲家ってあのくらい存在感ないとダメなんですかね。。

2007/11/07

フェルメール弦楽四重奏団


2007/11/06 20:30-
Conservatoire de Geneve
Quatuor Vermeer, Nobuko Imai

Schubert : Quartet No.10
Shostakovich : Quartet No.8
Mozart : Quintett No.4



ジュネーヴ音楽院のホールでフェルメール弦楽四重奏団の演奏会がありました。
シューベルト、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏作品に続いて、世界を飛びまわるヴィオラ奏者であり音楽院の教授でもある今井信子先生が加わり、モーツァルトの弦楽五重奏。
渋めの選曲が際立つ、それはそれは素晴らしく味わい深い演奏でした。シューベルトはほぼ暗譜するくらい知っている(パリ一年目で和声科にいたとき、散々勉強したので…15曲ある弦四(特に一楽章)はたぶんほとんど歌える)のですが、ショスタコーヴィチの方は全楽章通してしっかり聴くのは初めてだったと思います。今更ながらそれぞれの作品のおもしろさに気づかされました。


写真はカーテンコール。1階ギャラリー席だったもので…頭上から失礼します。

2007/11/04

新しい暮らし 〜 住居編



ジュネーヴはパリにも勝る住宅難で有名です。まず物件数が絶望的に少なく、外国人学生が探そうとしてもそう簡単には見つからない。稀に見つかったとしてもとても高い…貸部屋(ホームステイのような感じで、個人の部屋+台所やシャワーは家主のものを使わせてもらう)で月8万円とか。ええもうびっくりします。
なので最初っからアパート一人暮らしの案は捨て、学生寮もしくはルームシェアの線で探し始めたのが去年の年明け頃。5月頃に1カ所、待機リストのだいぶ上の方で『これなら秋から入れそう』と当てにしてたところが手違いでダメになったと判明、それから血相変えてジュネーヴ中の寮という寮に書類を送りまくる。ジュネーヴにある、入寮条件を満たした12件の寮すべてのうち、願書を受け付けてくれたのが6件(つまり半分は門前払い)、6月末から7月頭にかけて、5カ所からNonの返事を受け取りつつ同時にネットの個人アノンス(掲示板)で不動産情報を探す日々。胃がきりきりしました。最後のひとつから『9月15日からどうぞ』という待望のOuiメールが届いて飛び上がって喜んだのが7月半ばMetzでの夏期研修中で、いまはその寮、Cite Universitaire de Geneve(ジュネーヴ大学都市)に住んでいます。

ここはそもそもジュネーヴ大学付属の寮なんだけれど、私たちのようなはぎれっ子(音楽院、その他大学と同レベルと認められた専門学校学生)たちも受け入れ。まぁ、でも少数派です。
A・B・Cの3つの棟に分かれていて、昔からあるA とBは個人部屋+各階ごとに共同シャワー・トイレ・キッチンというごく普通の寮。一方、私が住んでるC棟は“ルームシェアタイプ”と呼ばれていて、建物内にいくつかアパートがあり、3〜5人で各アパート内の共同スペース(浴室・キッチン)をシェア+個人部屋というパターン。Cに入ったのは偶然なんだけど、なんかとてもラッキーだったようだと最近わかりました。現在の同居人の1人が以前はA棟に住んでいて『十数人で共用スペースを使わなければいけなくて、シャワーするにも料理するにも常に人がいっぱい』『冷蔵庫も1台を8人で共用』それが大変で希望してCに移ってきたらしい。うーん…それはきついかも。部屋の広さや条件によって微妙に家賃は違うのですが、それほどの差はないみたいだし。
というわけで、3人の同居人たち(+私で4人)との生活がスタートしました。ここは市街ど真ん中ではないものの、郊外というほどでもなく、 音楽院までバスで15分程度の距離です。去年は新幹線とメトロで4時間かかってたのを思い出すと涙が出そうになります。

ところで先週、新入生歓迎会なるものがあり、ふらりとのぞいてきました。
役員職員の挨拶に続いて用意されてたイベント『即興劇』。内容はというと、まず会が始まる前に参加者全員が紙にひとつ自分の好きな単語を書き、2人のコメディアンがそれを舞台上でくじ引きの要領で一枚ずつ引いて、その言葉をテーマにしてその場で寸劇をやる…という。なかなかおもしろかったです(内輪ネタが多く、わかる部分だけでも相当笑えた)。さらにコレ、後ですべてのストーリーを書き留めて本にしてるらしいです。

2007/11/01

新しい暮らし 〜 ジュネーヴ案内編




そろそろジュネーヴに移住して1ヶ月になります。




スイス・ジュネーヴは人口約18万5000人のうち45%が外国人という国際都市。国際連合欧州本部をはじめとして国連機関が多数置かれており、日本にいてもたびたびニュースで耳にする都市名ではないでしょうか。4つある公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)のうちだいたいフランス語が話されます。…ということになっていますが、大半の人が2カ国語、3カ国語を自由に操る(さらに英語を話せる人も少なくない)恐ろしい街です。ちなみに各国語での名称は以下の通り(ウィキペディアより);



 ドイツ語: Genf(ゲンフ)
 フランス語: Genève(ジュネーヴ)
 イタリア語: Ginevra(ジネヴラ)
 ロマンシュ語: Genevra(ジェネヴラ)
 英語: Geneva(ジュニーヴァ)
 スペイン語: Ginebra(ヒネブラ)
 日本語では「ジュネーブ」又は「ジュネーヴ」と表記される。また、漢字では「寿府」(旧字体では「壽府」)と表記される。

『寿府』ですか…。


去年1年間も月2〜3ペースで来てましたが、毎回とんぼ返りの通学でゆっくり街を歩いたことなんて数えるほど。
まずそんな状況でも比較的馴染みのある場所。音楽院、オペラ座などが集まっている広場 Place Neuve。劇場の向かいにParc des Bastions というひっろーーい公園があり、春先は芝生でお昼ごはん食べたりしてました。入口付近にはいつも巨大チェスに興じる人だかり。これ、初めただのオブジェだと思ってたんですけども、実用でした。

次にやっぱり湖。レマン湖。そこに Jet d'Eau なる大噴水があります。140mの高さまで噴き上がります。夜はイルミネーションがつきます。気温が氷点下になると止められます。強風の日も止められます。わーすごいねーとか言いながら近づくとかなり濡れます。

旧市街の中心にサン=ピエール大聖堂。宗教改革のカルヴァンが座っていたという椅子が展示されてます。展示っていうとガラスケースにでも入っていそうだけど、大事なものなのにそのへんにフツーに置いてあって『カルヴァンの椅子(座らないでください)』と注意書きがあるだけ。塔へのアクセスも可能で(有料)、勇気を出して恐ろしく急な階段をのぼっていくとジュネーヴの街が一望できました。鐘もすぐ傍に見えるし、体力脚力に問題ない人にはオススメです。



その他にも国際連合欧州本部の一般の見学コース、国際赤十字博物館、ルソーの生家、花時計、イギリス公園などなどいろいろ見所はあるのですが、また後日。